みなさん、こんにちは。
私は、よく人と比べてしまう癖がありました。
「あの人よりはできている」と思うこともあれば、「私ってこんなに要領が悪いんだ…」と落ち込むことも。
自分で誰かと比べるだけでも十分つらいのに、他人が私を誰かと比べてくると、それはもう本当にしんどいものでした。
学生の頃、某飲食店でアルバイトをしていた時のことです。
そのお店の店長は、私と他のバイトの女の子をよく比較してきました。
「〇〇さんはもう仕事を覚えたのに、あなたはまだ?」
「〇〇さんならミスなく確実にできるのに、あなたは…」
そんなふうに言われる日々が続いて、とてもつらかったのを覚えています。
バイトなんだから辞めればよかったのに…と今では思いますが、当時はそんな選択肢すら浮かばず、ただただ我慢するしかありませんでした。
言い返したい気持ちはあったものの、「私なんて…」という気持ちが強く、言葉を飲み込んでしまっていました。
やがてそのアルバイトを辞めたあとも、飲食店に入るのが怖くなってしまったほどです。
「〇〇さんなら」という言葉は、いつの間にか私の中で“理想の女の子”のように固まり、自分を苦しめ続けていました。
精神保健福祉士として働くようになり、ある精神科医の先生と話をする中で、こんなことを言われたんです。
「人と自分を比べて苦しくなるとき、それは“相手の一番いいところ”と“自分の一番ダメなところ”を比べているんですよ。勝てるはずがありませんよね。」
――確かに!と思いました。
人には誰でも得意なこと、不得意なことがあります。
全部が完璧な人なんて、ドラえもんの中に出てくる出木杉くんくらいのものです(笑)。
でも私たちはつい、相手の“得意”と自分の“苦手”を比べてしまう。
それでは勝ち目なんてありません。
そもそも、スタートラインが違うのですから。
そして、ここが一番大事なポイントです。
「それは誰の価値観ですか?」
私が〇〇さんに嫉妬していたわけではありませんでした。
本当は「店長にほめられたかった」、ただそれだけだったんです。
〇〇さん自身には、何の罪もなかったんですよね。
そこに気づいたとき、本来の自分の感情や価値観に戻ることができました。
「自分は本当はどうしたかったのか?」
そうやって、自分の中にある不安や願いを見つけることができると、気持ちはだいぶ落ち着きます。
自分の心に、もっと素直になってみませんか?
もし、「ひとりではうまく整理できない」「話をきいてほしい」と思ったときには、私がご相談に乗ることもできます。
カウセリングや個別のセッションでは、あなたのペースで、安心してお話ししていただける時間をご用意しています。
比べることから自由になって、自分らしさを取り戻すーーそんなあなたのお手伝いができたらうれしいです。
どうぞ、必要なときに思い出してくださいね。
